文鳥飼育歴20年くらいですが、今までの子たちについてちゃんと性格や特徴、性格を知ったうえで飼っていたかを改めて考えてみると勉強不足だったなと感じています。そこで、今回は本屋さんで見つけた「幸せな文鳥の育て方」を読んでみた感想をまとめてみました。
初めて文鳥を飼う人はもちろん、飼っている(or飼っていた)方も参考にできる内容です。
全部でパート7に分かれていて、基本的なことから文鳥の可愛さ魅力を伝える内容満載。
part1では、まず基本的な文鳥の体の構造、五感や文鳥の暮らしについて一生、一年、一日に分けてそれぞれ紹介されています。また文鳥の気持ちを行動や鳴き声、様子からわかるように解説が載っています。確かに初めて文鳥と暮らしてみたときは、ひとつひとつの行動についてどんな気持ちなのか?を理解できてなかったなと思いました。また、視覚と聴覚がすぐれていてピカソを見分けて、バッハを聞きわける!?という研究結果もあることには驚きです。
part2では、文鳥を選ぶ際のポイントが説明されており、カラーバリエーションと1羽か複数、また生まれてからどのくらいの子をお迎えしたらいいかなどわかりやすくまとめられています。
健康なヒナのポイントも載っており、初めて文鳥を選ぶときに悩む部分をきちんとカバーされています。
カラーバリエーションについては、サクラ、シルバー、ハク(シロ)、クリーム、シナモン、ノーマル、パステルノーマル、アルビノ、イノ、ホオグロなどがそれぞれ写真付きで紹介。
私自身が過去に桜文鳥と白文鳥しか飼ったことがなかったため、こんなにもたくさんの種類があることに驚きました。
グッズは飼う際に必ず準備しましょう。ここでは、成鳥の場合とヒナの場合、ヒナの餌についてとレイアウトまで紹介されています。写真付きなので、参考にして楽しみながら準備ができそうです。
生まれてからどのくらいのヒナかで揃えるグッズも紹介されてますので、最低限、お迎え後に暮らせるように準備しておくと安心です。
お迎えしたヒナを育てるときの注意点がエサ(さし餌)の与え方、保温の仕方など細部にわたって説明されています。手のり文鳥にしたい場合の幼鳥時代の学習期に何をした方がいいか?は、私自身も参考になりました。幼鳥のころに生活に必要なグッズや環境には、慣れさせてあげることがその子が健康に暮らしていくのに大切です。
鳥かごを置く場所も人が過ごす時間が長い場所を選ぶ、適度な日当たりのある場所、床から1mくらいの高さ、湿度・温度についてもアドバイスが載っています。リアルな飼い主さんのケージセッティング例も参考になります。毎日のお世話についてもどのくらいの頻度で行った方がいいのかとその理由もあります。
一番参考になるのが、エサについて主食と副食、そして与えてはいけないものの記述があることでした。きちんと医学監修者さんもみている本なので、ネットの情報だと不安な部分がカバーされています。
水浴びと日光浴は毎日1回行う、これも鳥を飼ったことがない方は知らない方も多いのではないでしょうか。放鳥についても目安は30分~1時間、目を離さない、悲しい事故が起きないようにするためのポイントもイラスト付きでわかりやすいです。家族がいるなかで飼う方も皆でまず学習してから遊ぶことが大切かもしれません。
また、最も避けたい事態ですが文鳥が迷子(屋内・屋外)になってしまったときの対処方法もありました。私自身は経験はありませんが、もしもの心構えとしてきちんと読んでおくべきかと思います。
季節ごとの注意点も大事なポイント。文鳥は比較的、体が強い生き物ですが、人間や犬猫とは違います。寒さや暑さ、湿度に気を付けるためのアドバイスも参考になります。
とても可愛い文鳥を飼ったのだから、仲良くなりたいですよね。文鳥心理をきちんと教えてくれつつ、飼い主さんがとるべき行動のアドバイス。家族で飼う時に親がお子さんにも説明してあげるといいかもしれません。
例えば、文鳥の世界には上下関係がなく対等な関係である点などは、その心構えがるとないとでは対応に大きな違いが出てきそうです。言葉がわからずとも、文鳥におはよう!ただいま、おやすみ、元気?など挨拶のコミュニケーションで信頼関係が築ける点も皆さんにやっていただきたいです。(文鳥をすでに飼っている方は無意識にやっていると思います)
リアルな飼い主さんたちの文鳥との遊び方は、参考になりました。TwitterやInstagramで見たことのある遊び方もありましたが、きちんと遊び方の名称まであって面白いです。
オス・メスの性別の違いによる性格でのコミュニケーション方法もとても納得できました。オスは犬でメスは猫の性格という表現。今まで、オスが多くメスは1羽だけでしたが、性格の違いを最初から知っていたらもっと仲良くできたかも!?と思いました。
荒鳥(=人に慣れていない鳥)の場合の接し方も参考になります。文鳥も人ど同様に個体それぞれ性格が違います。すぐに仲良くなる子、なかなか警戒心が強く人に慣れない子、怒りっぽい子など様々。人が気長に接するという基本を忘れずに過ごすことが大切ですね。
飼い主にとって、ずっと健康で過ごしてもらいたいと願うのは当たり前です。だからこそ、文鳥がかかりやすい病気を知っておくこと、病気やケガをしてしまったときの看護の仕方を読んで「もしも」の時に備えておきましょう。
どんな文鳥でも寿命は人間より早くきます。最期まで幸せに暮らしてもらえるように飼育していきましょう。
老鳥になったら、どうすると良いか?繁殖させたい場合のことについても説明が載ってました。それぞれについては、そこまで詳しくは載っていないので、もっと詳しく知りたい方は専用の本を手に入れるのもいいかもしれません。
「幸せな文鳥の育て方」には、基本的な飼い方だけでなく、文鳥の愛らしさをふんだんに紹介しており、文鳥愛にあふれた本でした。
つぶらな瞳、赤いクチバシ、もっちりとしたシルエット。文鳥のこのうえない愛らしさに古くから人々は心奪われてきました。小さな鳥ですが感情豊かで、怒りん坊で甘えん坊。また、愛情深く、一度あなたをパートナーに選ぶと一生涯をかけて愛しぬいてくれます。そんな文鳥とともに暮らすと決めたなら、知っておきたいことはたくさんあります。さあ、本書を傍らに、文鳥との幸せ暮らしをはじめましょう。
『幸せな文鳥の暮らし方』監修:伊藤美代子 発行:大泉書店
幸せな文鳥生活をはじめてみる際にぜひ参考にしてみてくださいね。たくさんの文鳥好きが増えますように。